「クビだ・・・ 終わった・・・」 その場を去りたい気持ちで一杯だった。
本社から副社長が来日した時に通訳をたのまれ会議に参加するが、まったく役にたたなかった。日本語もチンプンカンプン、英語もチンプンカンプン。通訳もできずにただただうつむいていた。
最終日の夜、ディナーを副社長と上司の3人で食べに行った。
「由里はまだまだ足りないところがあるけど、性格なんだよね。由里を雇ってるのはその性格にあるんだよね。そう思わないか?」と上司が切り出した。
恐る恐る副社長の様子をうかがうと、副社長もそう思うとうなずいた。まぁこの場しのぎだろうと思って、「いやぁ最後の晩餐だと思ってました」と言ったら、副社長は驚いた様子で今度新しく担当になる仕事の話をしてくれた。
ザ・あわれみ
能力主義のアメリカ企業なのに・・・ 性格を評価してくれるなんてありえない。
神さまは私をあわれんでくださった。
Subscribe to:
Post Comments (Atom)
No comments:
Post a Comment